日本民藝館ツアー

ライフスタイルショップやクラフト市など、うつわや生活道具を見るなかで民藝というキーワードを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?このツアーでは、ふだんの暮らしを豊かにする眼をひらく、民藝を知りつくします!
目黒区駒場の閑静な住宅街の一角にある日本民藝館は、知るひとぞ知る「暮らしのなかの美」に触れる殿堂。1936年に民藝運動の創始者、柳宗悦らによって設立されました。民藝とは、民衆的工芸の略で、民間の手仕事によって生まれた工芸のこと。当時、評価されていなかった無名の職人が手仕事でつくる日用品に美を見出したところからはじまっています。ツアー前半のレクチャーでは、柳宗悦の自邸だった民藝館西館で、民藝を知りつくした学芸部長の杉山享司さんから、たっぷりお話をうかがいます。
レクチャーを聞いたあとは、いよいよ本館へ!味わい深い茅葺き屋根の建物を入ると、そこに広がるのは、巨大な吹き抜けの玄関ホール。確かな目で選び抜かれた陶磁器、染織、木漆、絵画など古今東西の工芸品が凛として佇む空間で、ひとの暮らしに寄り添う美や豊かさを、全身で感じることができます。学芸員の古屋真弓さんに、開催中の「柳宗悦 蒐集の軌跡」展について教えていただき、実物を見ながら、じっくり民藝の世界を味わいましょう。
ツアーの後は、日本各地のうつわや生活道具など、民藝館ならではの魅力的な品々がそろったミュージアムショップに寄るのもおすすめ!校長、CORNERチームと一緒に、知的好奇心を刺激するツアーに出かけてみませんか。
日本民藝館学芸部長
1957年静岡県生まれ。早稲田大学を卒業後、日本民藝館に学芸員として勤務し、2008年から学芸部長に就任。専門分野は、民芸運動を中心とする工芸史や工芸論、博物館学。日本民藝館の運営や展覧会の企画をはじめ、教育普及の活動に携わる。武蔵野美術大学等で博物館学などの講座を担当。『美の壺-柳宗悦の民藝』(NHK出版)等への執筆あり。