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東京の美術館を知ろう(全2回)

講師:深津優希(アートナビゲーター)
日程:2015/10/14(水)、10/28(水)
会場:Impact Hub Tokyo

東京都内には沢山の美術館があるけれど、その特徴や違いがわかる人はそんなにいないのでは。今回は都内にフォーカスをあてた美術館の楽しみ方を学ぶための入門講座。美術館に興味はあるけれど、どこにどんな作品があるのかを知りたい」「自分なりに鑑賞しているけれど、プロから作品の見かたを学びたい」など、アート鑑賞の入り口である美術館というテーマに興味をもったメンバーが集まりました。
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アートカードでたくさんの作品を見る

アートナビゲーターの深津先生による授業は、「アートカード」という日本の国立美術館に所蔵されている名作を学ぶために作られたポストカードサイズの教材を使用して、作品を鑑賞する視点を身につけることからスタート。絵画・彫刻・写真・工芸・デザインまで多岐にわたるジャンルの作品カードを見ながら「どんなものが描かれているか」「色やイメージ、かたちが共通しているものは?」など、グループごとに作品を読み取りながら意見を共有することでさまざまな表現方法の良さと違い、作品を鑑賞する際のポイントを学びました。
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美術館のコレクションとは?

ウォームアップが済んで、アート鑑賞に取り組む準備ができたあとは色々な美術館のコレクションについて学んでいきました。テレビや街中のポスターなどで大々的に宣伝されている『企画展』は、あるテーマに沿って集められた作品を一定期間展示すること。それは美術館で収蔵しているものだけでなく、国内外から作品を借りておこなうもの。それに対し『コレクション展』(常設展)は、その美術館で収蔵している作品だけを展示する、いわばその美術館の性格を特徴づけていると言えるもの。「企画展も楽しいけれど、美術館の魅力はそれだけではありません。コレクション展を繰り返し訪ねることで、ちょっと敷居の高かった美術館も”わたしの場所”になっていきます。」と深津先生。日本の近代の作品が多い美術館、アートの歴史で一度は目にする有名な作品がある美術館など、コレクションを見ながらそれぞれの美術館の特徴を学びました。

気になる美術館を共有

1時間目の終わりに、次回までに各々が気になる美術館に行って、次回の授業にはチラシやポストカードを持ち寄って、自分の体験について発表するという課題が出されました。二週間後に開講された2時間目は自分が訪れた美術館や展覧会について、グループ内で発表。なかには、1日に5件の美術館を廻ったという強者も!前回の授業で作品の読み解き方を学んだため、作品をじっくり見られるようになったという意見には皆でうなずき合う場面も。
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そして、さらなる楽しみかたを知る

様々な美術館が持つコレクションの特徴や主要な作品について学んだあとは美術館の作品を鑑賞するだけではない、意外な楽しみかたも教えてもらいました。建築が魅力的な美術館、お仕事帰りにちょっと立ち寄るのにぴったりな美術館、作品からインスピレーションを受けた特別メニューがある美術館カフェ、さらには美術館におさまりきらないパブリックアートなど、アート鑑賞のプロである深津先生ならではの視点には目からうろこ。最後に鑑賞の記録をおさめておく記録用ノートや、鑑賞のヒントになる本の紹介もあって、美術館をとことん自分のものにする視点と方法を体得!する大きな一歩を踏み出せました。

受講生の声

◆もともと美術館には興味はありましたが、たくさんの美術館があってどこに行っていいか分かりませんでした。講座では、わかりやすい切り口でおすすめの美術館とその楽しみ方を教えてもらえたので、今後行ってみたい美術館をみつけることができました。先生のフレンドリーなお話のされかたもとても親しみがもてました。(サービス業・20代女性)
◆美術館の情報だけではなく、主要な作品の解説もあり、鑑賞するときのポイントが分かって良かったです。(専門技術職・30代女性)
◆美術館は敷居が高いと思っていましたが、親しみがわき、もっと美術館に行ってみようと思いました。先生に教えていただいた本も興味深く参考になりました。(企画編集・30代女性)

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    深津優希

    FUKATSU Yuki

    アートナビゲーター。
    都内近郊を中心とした数多くの美術館で作品ガイド、ワークショップ企画を手がけるアートナビゲーター。美術講座講師、美術に関する記事執筆など、アートと観る人をつなぐ活動を行っている。